2013年7月5日金曜日

パーコレーション


パーコレーションとは…?

Parcolation:浸透、しみ出し

☝は辞書での訳語である

「しみ出し」から何となくどんな問題を解くのかってことが想像出来る。

具体的な問題の例は…
(以下パーコレーションから引用させていただきました)

【果樹園での伝染病】
どこまでも広がる果樹園を考える。
この際にあまりリアルなイメージは必要でない。
ちょうど碁盤のように縦横に直線が引かれており、それぞれの交点上に1本ずつ木が植えてある状態を思い浮かべる。いま、このうちの1本が、ある伝染病にかかったとする。病気は周りに広がってゆく可能性がある。伝染の可能性は病気の伝染力の強さにもよるが、人間がコントロール出来る要素もある。例えば、木の感覚を十分大きくとる、などだ。しかし、収穫はできるだけ多くしたいのだから、ここで問題が起こる。できるだけたくさんの木を植え、しかも病気が伝染しにくくなる程度には木と木の感覚をとるとすると、どれくらい間隔をあけるのが一番よいのだろうか?

➡これがパーコレーション問題の一つの例
このままだと病気の伝染力をどのように表すかが決まっていないため、数学の問題にはなっていない。数学の問題にするために、いくつかの「単純化」を行う。

1.病気は隣の木にしか伝染しない。
2.ある木が病気になったとして、その隣にある木が病気になるかならないかは予測できない。つまり、病気の伝染はランダムに起こるものとする。
3.ある木から隣のある木に伝染する確率は、他の木々の状態には無関係で、どこででも一定である。
4.果樹園は無限に広い。

これによって、次のように問題を設定できる。

【問題】
果樹園内のある1本の木に発生した病気が無限に遠くまで広がっていくことはあるか?広がっていくとしたら、その確率はどれくらいあるか?また、この無限に広がる確率は、最初に与えた確率pが変化するとき、どのように変化するか?さらに、病気にかかった木の総本数の期待値はpの値とともにどのように変化するか?

《パーコレーションの数学モデル》

(本来は「確率空間(Ω,F,P)」というものを最初に導入した方が議論がすっきりするが、より直観に訴えるために確率論特有の言い回しは避けてある)

果樹園に植えられた木の全体は、無限に広がる碁盤の縦•横の直線の交点の全体によって表される。よって原点となる木から考えて、縦•横何番目にあるかを示す整数の組

Z= {(n,m) ; n,mは整数}

によって、果樹園の木全体が表される。
ここでZは平面正方格子と呼ばれる。
Zの元(n,m)は、それが対応している木と同一視して、木(n,m)と呼ぶ事にする。
木(n,m)と木(n',m')が隣り合うということは、

|n - n'|+|m - m'|=1 (2.1)

という式によって表すことが出来る。


…問題内容を思い出す。
最終的には病気がどのように伝染したかはわかるわけで、それに基づいて図をかくことが出来る。図2をみてみる。
図2

原点oから始まった病気が伝染した経路を図示したものである。

この「すべてが終わったあと」にわかることを表すには何が必要となるのか。






さわりだけ。


以下の本をちょっとだけ読みました!